
横浜市を代表する「ミス横浜」は、面屋岡本庄次郎(雅号:十二世面庄)の作で、浜子と名付けられました。着物には横浜市章があしらわれています。
「ミス横浜」は、「ミス大日本」と東京·大阪·京都·名古屋·神戸の大都市を代表する人形と同様に、すべて木製の関節可動構造(三つ折れ)で製作されています。これらは、伝統的な市松人形に見られる布帛製の柔らかい関節構造とは異なります。また、いずれも皇室御用達の京都の老舗·丸平大木平蔵の監修のもとで製作されており、右手は扇子を持つために指を握っているのが共通の特徴です。
この事業の開始当初から、「ミス横浜」はサンフランシスコに寄贈される予定で、両市の間の歴史的·貿易的·文化的な絆を象徴する役割を果たすことが期待されていました。しかし、巡回展中に「ミス新潟」との取り違えがおこり、最終的に1928年11月、サンフランシスコのカーネギー図書館ではなく、コロラド州のデンバー公共図書館に寄贈されました。
1988年には19体の答礼人形が出品された特別展『お帰りなさい答礼人形:青い目の人形交流展』(国際文化協会·そごう百貨店·朝日新聞社)への出品のために日本へ一時帰国しました。
1995年には、デンバー·ミニチュア人形博物館に移管され、現在も同館に所蔵されています。漆塗りのお道具類の一部には、「ミス新潟」の紋である桔梗があしらわれており、取り違えの痕跡が残っています。
なお、サンフランシスコには最終的にどの人形が「ミス横浜」として寄贈されたのかは分かっていません。