
「ミス埼玉」は、二代目瀧澤光龍斎の作で、秩父根玉子と名付けられました。着物には丸に五本骨扇の紋があしらわれています。
1928年8月にサウスカロライナ州チャールストンのチャールストン博物館に寄贈され、現在も同館に所蔵されています。草履を除いてお道具類もほとんどあります。しかしパスポートは「ミス長野」のもので、六大都市の代表人形のお道具である金彩入りの長持竿も含まれています。また、1927年の送別会の際に埼玉県の子どもたちから贈られた複数の小さな着物や布団も現存しています。
寄贈後すぐに、「ミス埼玉」はサウスカロライナ州コロンビアで開催された博覧会に出展されたのち、同州ロックヒルのウィンスロップ大学で開催された特別展にもすべてのお道具類とともに出展されました。
1988年には、お帰りなさい答礼人形:青い目の人形交流展』(国際文化協会·そごう百貨店·朝日新聞社)への出品のために日本へ里帰りしています。この展覧会では、19体の答礼人形と、34体の「青い目の人形」が一堂に展示されました。
記録写真との照合により、この人形は本来、日本の旧領·台湾を代表する「ミス台湾」として製作されたものであることが判明しています。