
旧日本領·関東州(遼東半島)を代表する「ミス関東州」は岩村松乾斎の作で、関東州満州子と名付けられました。着物の紋は九枚笹です。
「ミス関東州」は特例として、バーモント州セントジョンズベリーのフェアバンクス自然史博物館と、ニューハンプシャー州マンチェスターのカリヤー美術館のあいだで共同所有され、6か月ごとに両館を行き来していました。この特別な取り決めにより、1928年から1941年の開戦により移動や展示をしないことが決定されるまでの期間の、他に類を見ない豊富な記録が残されています。
巡回展示が中止されたのち、マンチェスターのカリヤー美術館で保管されていた「ミス関東州」は、1983年に競売にかけられました。この時、人形と日傘、草履、旅行用トランクが一つのロットに、残りのお道具類は別のロットに分けられてしまいました。
人形本体はフィリス·クランツバーグ氏が購入し、個人蔵となりました。その後ロザリー·ワイル氏が購入し、ワシントン州ベルビューにある彼女の人形博物館に収蔵されましたが同館は2012年に閉館。その後、ワイル氏の死去にともない2024年1月にサリオ·オークションハウスに出品され、活発な入札の末、アラン·スコット·ペイト氏が落札しました。
現在、「ミス関東州」は個人蔵となっています。
記録写真との照合により、この人形は本来「ミス山形」として製作されたものであることが判明しています