
「ミス茨城」は、二代目·瀧澤光龍斎の作で、筑波かすみと名付けられました。着物の紋は、桔梗に唐花です。
1928年11月にウィスコンシン州に到着し、州内を短期間巡回したのち、ミルウォーキー公立博物館に展示されました。現在も同館に所蔵されています。
「ミス茨城」には、当時の乗船券やパスポートといった書類のほか、ほぼ完全なお道具一式が現存しています。ただし、その一部はもともと「ミス長崎」のために用意されたもので、たとえば日傘には「長崎」と書かれており、鏡台も二つあります。
同館では2007年から、「ミス茨城」と答礼人形を所蔵する博物館をつなぐオンライン会議のプログラムを行っています。この取り組みを通じて、1,500人を超える子どもたちが地元の答礼人形とその物語に触れ、さらに他の人形を訪問することで、それぞれの歴史について学びました。また、2011年の東日本大震災の際には、「ミス茨城」を展示して来館者に被災地の人々への支援の気持ちを込めた俳句を詠んでもらう活動が行われ、集まった俳句は一冊の本にまとめられ、茨城県知事に贈られました。これは、ウィスコンシン州と茨城県の人々のあいだに今も続く友情と親愛を示す一例です。
なお、記録写真との照合により、この人形は本来「ミス栃木」だったことが判明しています。